高齢者の手仕事の作品収集と展示。その静謐さ、美しさ。
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高齢者の作品は、その人の生活史

 

高齢生活研究所では、高齢者の方々が作られたアート作品、工芸品を約100点、収集、展示しています。手仕事の美しさ、暖かさを実感できる作品ばかりで、来館者の心を和ませています。

作者の好意により、安価な頒布品も展示しています。

むつき庵にお越しの際にはぜひ、こうした作品にも注目してください。

高齢者の作品はその人の生活史、その地域を表しています。素材も地域ごとに変わりますし、仕事によって生まれる作品が異なる。

高齢生活研究所が手仕事の作品を収集するようになったのは、残していかないと消えてしまうという危機感です。高齢者の手仕事を、どうやって集めようかと思った時に、当時、毎日新聞で大きな記事にしてくれました。

高齢生活研究所がこうした作品を集めている。ということで話題にしてくれたおかげで、全国からいろんなものが集まったという経緯がありました。また、私が各地に出張した時に、買い求めたモノもありますが、ほとんどは持ちこまれた作品たちです。

高齢者作品を手に語る浜田きよ子
写真:浜田きよ子。高齢者作品を手にして説明も楽しい。

 

わずかでも、値段を付けて売ろうと思ったのは、個人宅にはいせつケアの相談でお伺いするときに、手仕事の作品をもらう機会が多かったことがきっかけです。もらって、それをたまたま私の友人が欲しがり、無理やりお金を渡されたことがはじまり。その作者に「売れてしまいました」と言ってお金を渡したら、「そこまでして自分の作品を欲しいと言ってくれることはすごくうれしい」と答えられた。今までは作品は、孫にあげたりする程度で、他人がお金を出してまで欲しいというのは驚きであったと言います。

これを作った人がいる。

 

手作りのモノは、わらじなどは生活の必要性に迫られて作られてきたモノ。でも今は、わらじを履かなくても生活はできる。その現実を踏まえたうえで、でも私は自分がどこかで、わらじを作ることを覚えていられたら良いなという部分があります。また、手仕事の作品って、その人が生きた証と言うか、その人が亡くなったら途絶えてしまうことが残念だと思うこと。そして、お金に換わった時に「お金が欲しいのではなくて、求めてくれたことがうれしいのだ」という反応。

だったらどんどん作られて、欲しいという方に渡り、その声が、形はお金になりますが、でもそうやって戻っていくのは良いことだと思うのです。

そのようにして、売価の80パーセントをご本人に現金書留で送金させていただくこと、また、高齢生活研究所自身が、どなたが作られたものも、そのいくつかは購入して展示作品とさせていただくといった運営の仕組みを作りました。

 

浜田きよ子 記す

 

ハマグリの置き物
当時80歳の女性が作った、すごく手間がかかったまさに逸品です。つまようじの先に布を付けて貼っていく作業を繰り返して作っておられます。あまりにも細かいので、「どうやって作ったのですか」とお家まで聞きに行ったことがあるくらいです。「誰にでも教えてあげているのだが、誰も習わない」という名言が飛び出しました。海外旅行のお土産にしたことがあって、絶賛されました。

着物の端切れの袋
95年当時、高齢生活研究所は京都の西陣にありました。西陣は織りで栄えた町なので織り屋さんが多く、着物の端切れを持っている方も多く、それを使ったパッチワークや帯に使う組みひもの余りで袋を作っていました。以前はこうした袋製品などを集めて展示即売会をしていました。ご本人さん達が値段を付けたものです。袋製品は人気が高く、すぐに売り切れました。

花背の飾り
2000年頃の作品。京都の花背のおばあさんの作品。花背の無人販売で売っていた作品。これを売ってくれますかと持って来られたのですが、せみ、犬の作品などは数十円で良いというので、安すぎて困り、もう少しそれなりの値段につけ直したのです。

かかし
左の作品と同じ花背のおばあさんの作品。

犬の根付
同じく花背のおばあさんの作品。
蝉の置き物
同じく花背のおばあさんの作品。

張子の狐
この、狐の張子は買ったモノです。広島の廿日市の女性の作品。これは口が動くのです。

張子という作品のジャンルそのモノにも関心を持ってほしいと思い、購入、展示しています。

水引のお香入れ
水引で編んだお香入れ。とても良い香りがします。これはむつき庵ができる前に収集したものです。お香関係の作品って、高齢者の作品には多いのです。このようなきれいな作品を作っている方がだんだんと介護を必要とする身体になっていく。上手く言えないのですが、こんなふうなモノをちゃんと作っていたという事実を残してあげたい。

匂い袋
少し大きめの匂い袋です。さりげなく、絶妙のカラーコーディネートをされています。

匂い袋
これも匂い袋です。有料老人ホームに居られた方の作品ですが、この方の作品はご覧の通りとてもクオリティが高いのが特長です。

安全な遊具
柔らかいボール。赤ちゃんが遊ぶのに安全で安心。置いても可愛い。今の大量生産された玩具には、まず見られない優しい雰囲気のものです。こういった作品は色彩感覚が抜群に良い。絵になりますね。

杉のお雛様
和歌山の林業家の男性の作品。スギなどの端材を活用した作品。これは究極にシンプルなのに、誰が見てもお雛様とお内裏様だと分かる。このセンスはまさに、アートでしょう。

布で作った干支の置物「丑」
高齢生活研究所が西陣にあった時、近所のお母さん方が、こんな布製品で干支の置物を作っておられました。その丑です。

干支のお手玉

干支のお手玉です。この人は京都市上京区にお住まいで、器用な人でした。

軍手の人形
軍手の人形です。右上の干支のお手玉と同じ作者なのですが、作風も変わって、器用さが良く分かります。

マッチ
このマッチは便利でした。実用性が高く人気がありました。仏壇に置いておくのに可愛くて良かったです。

アダンの葉で編んだぞうり
アダンの葉を編んで作ったぞうりです。ぞうりにはかかとがなく、わらじにはかかとがあるんだと教えていただきました。

わらじ
京都の男性が作ったわらじです。この方は子どもたちにわらじの作り方、はき方、歩き方を教えるワークショップも開かれました。

竹で編んだぞうり
高知県産の竹で編んだぞうりです。高知に出張した際に買い求めました。その土地の素材でできるモノはやはり素晴らしいです。

パッチワークの鍋つかみ
パッチワークのなべつかみ。こういうのはなぜかとてもセンスが良い。この作品は、扇形の難しいパッチワークをキレイに仕上げているのが印象的でした。

ハート形の鍋つかみ
これもなべつかみですが、こちらはどちらかというと、実用性を追求したようなニュアンスがありますね。

パッチワークの小物入れ
パッチワークの小物入れ。 パッチワークは本当にセンスが良いモノが多いです。

パッチワークのカバン
高齢生活研究所が西陣にあった時代にやってきたカバンです。これこそ、人に「譲ってほしい」とよく言われるものです。着物をずっと扱ってきた人たちのセンスが存分に発揮されています。

紙ひもの根付。鈴付き
紙ひもで作ったキーホルダーで、中に鈴が入っています。とてもキレイな音が出ます。

あかちゃん
私の亡くなった叔母の作品です。

キューピーの洋服
このキューピーの洋服も、叔母の作品です。すごく苦労した人生だったのですが、その苦労を感じさせない愛らしい作品を生み出していました。

折り紙のコマ
折り紙のコマ。回すとキレイな色になります。このコマもそうですが、いくつか、流行した作品があって、見学に来られた方が「懐かしい、昔よく作ったわ」とおっしゃるものがあります。

お手玉
有料老人ホームに入所されていた女性の作品。中はビーズです。私も昔はお手玉を作りましたが、小豆やお米を入れると虫がつきます。柄が違うところが愛らしいでしょう。

お雛様
右上のお手玉と同じ作者です。

上のお手玉、左のお雛様と同じ作者。譲ってほしいと良く言われた作品です。
上のお手玉、左のお雛様と同じ作者です。譲ってほしいと良く言われた作品です。

刺繍
京丹後・峰山の女性の作品です。高齢生活研究所の記事が毎日新聞に掲載された時、最初に大雨にも関わらず持参してくれた方です。私も数十枚購入したのです。聞けば「3つから針を持っていたんですよ」とおっしゃる。丹後ちりめんの産地で育つとそんな生活なのかと感心しました。まさに生活です。

刺し子
ひだりの作品と同じ作者。 下書きをせずに真っ直ぐに縫うのは思うよりも大変です。

草履のキーホルダー
こんな小さなぞうりをよく作れるものだと思います。たぶん私がこう言ったモノに関心を持つのは、なにがしかの関わりを持つ人物だからかと思います。大量生産品にはこんな感情は抱かない。買いたい人もその暖かさ、貴重さを知ればこそ欲しいという声を上げていただいているのだと思います。

ハマグリの置き物
はまぐりに着物の端切れを貼り付けた置き物。これを作ったのは京都の人で、着物の仕事をされていたのだろうという人。そういった背景を一度尋ねたら、仕事柄、端切れがあるんだとおっしゃっていました。

交通安全ビーズのお守り
名古屋の99歳のおばあさん。交通事故が全国調査でワースト上位なのを嘆いてこれを作りはじめたのです。地域の子どもたちにせっせと渡していった、その一部をこちらにも預けていただいたというわけです。

たかしさんの猫
高齢者ではありませんが、むつき庵スタッフのたかしさんの作品。彼の描く猫が可愛くて人気です。


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